【不思議体験記】みなさんからの投稿~阪神・淡路大震災前の出来事~「ご先祖様が守ってくれたんだよ」~(8月29日)[No.0229]
阪神・淡路大震災前の出来事
投稿者:ねあさん
投稿日:8月19日(水)
私の旧友(A子さん)が、阪神大震災当時に神戸に住んでいました。西宮、激震地となった場所です。
A子さんは、当時ホテル勤務。日々激務のために腰を悪くして、震災の数日前から自宅療養に入っていました。
良くなってきたので出勤しますと職場に連絡したのが震災2日前。
その翌日(震災前日)は、また激務の毎日が始まるからおとなしくしていようと、寝たきりだったそうです。
が、なぜか夜中になると「部屋の模様替えをしたいな」と思い、午前0時過ぎから部屋のあちこちの小さな家具を移動させていたそうです。
仕事好きで責任感が強く、日ごろ健康管理を怠らない彼女。腰痛で欠勤しているのに、まさか腰に負担をかけるような動きを取るような方では本来ないのですが、彼女曰く「あの夜はなぜか模様替えがしたくてしたくてたまらなかった」と言います。
そして、あろうことか、深夜1時を回ったあたりから、小さな家具どころかベッドの移動を思い立ち、今度は腰を気遣いながらベッドを押すように部屋の中を移動させたそうでした。
ところがやはり、腰がジンワリと痛んで来る……。彼女は、ベッドの移動中に力尽きました。
「やっぱりベッドまではやめておこう」と苦笑いして手を止めたそうでした。
そのため、その夜はベッドが部屋の中央を斜めに陣取るような、何とも中途半端な位置のまま、そこで眠ったそうでした。
そして数時間後、阪神地方を激震が襲いました。『ゴオーーー』っという爆音のような音で、彼女は目を覚ましました。
信じられないほどの大揺れを体感。静まった頃に、階下からご家族の声で「おーい、A子、大丈夫か」と聞こえてきたといいます。
さらに時間が経過して、明るくなった頃でした。彼女は初めてゾっとしたそうです。
というのも、もしベッドが元のままの位置だったら、ちょうど彼女の頭部に当たる位置(その床)に、アイロンが突き刺さっていたからです。
壊れて使わなくなったアイロンを、彼女はごみに出そうとコードを巻いて低い棚の上に置いていたのでした。激震によってそれがどこをどうすっ飛んだのかは不明ですが、アイロンの一番鋭利な先端部分が、ぐさっと床を割って食い込んでいたそうでした。
彼女は、「ベッドを移動させなかったら、私、アイロンで頭を割られていたかも知れない」と言いました。
「でも、どうして腰痛なのに夜中にとつぜん部屋の模様替えをしたいと思ったのか分からない。ベッドを移動させようだなんて無謀なことを実行した自分が信じられない」とも。
「きっと頭をやられないように、ご先祖様が守ってくれたんだよ」と、彼女の家族は今でもその話をするそうです。
[このページはここまで ですっ!]