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【不思議体験記】みなさんからの投稿~私が人生初で体験した身近な人の死を予知してしまったお話~(3月21日)[No.0163]

私が人生初で体験した身近な人の死を予知してしまったお話

線香花火の写真

投稿者:さん
投稿日:3月19日(木)

このお話は私が人生初で体験した身近な人の死を予知してしまったお話です。

当時、まだ小学二年生だった私とその兄妹は宿題を終わらせると、おやつを片手にとある人物の元へ駆け出した。

「かーずー兄ちゃ〜ん?」
「おー、来たか元気っこ共!」

隣の家に住む祖母の従弟にあたるおじさんの息子さんでカッコ良くて優しいお兄さん。花火をしたりバーベキューをしたり、私達にジュースをくれて友達との飲み会に混ぜてくれて毎日一緒に遊んでくれた。

かず兄ちゃんのお友達や、彼女さんのお兄さんやお姉さんも優しくて私達を可愛いがってくれた。けれど…それは続かなかった。

あの日…私が小学二年生の3月18日の夕方は何時も通りの1日だった。

18時になり、母が帰って来て私達兄妹は家に帰るはずだった。かず兄ちゃんの顔を見ると、夕日に照らされてなのか夕焼け空に反射されてなのかわからないがかず兄ちゃんの顔を赤い光りのモヤモヤが覆っていた。それを見た瞬間、私は思った。

「かず兄ちゃんはもう2度と会えない世界に行ってしまう。」

…そう思った私はかず兄ちゃんに抱き付き泣いてしまった。心配して来た父と祖父母と母とかず兄ちゃんに宥められ私は自宅に入り夕飯を食べた

「心配かけてごめんね。でも…かず兄ちゃんは遠くに行っちゃうのかな?」
「大丈夫、かず兄ちゃんは何処も行かないよ。さ、明日はお母さんと病院に行かないと行けないからちゃんと寝なさい。じゃないと、苦いお薬を沢山飲まないといけないよ。」

父に諭されて私は眠りについた。

忘れもしない3月19日…私は持病の治療の為に脳波の検査を受けに行く。家を出てかず兄ちゃんとあった。

「かず兄ちゃん!帰って来たらおやつ食べようね!」無邪気に声をかける私にかず兄ちゃんは声を出さず、少し驚いた様子で微笑むだけ。具合が悪いのか、顔色が可笑しい。幼かった私は気が付かなかったが母は気付いたのだろう。

「栞、バス時間だから早くしなさい。」母は口調を荒気ながら私の手を強引に取る。…その時の母は怒った様子はなくて、悲しい表情をしていた。

その後、検査を受けているときに不思議な夢を見ていた。

真っ暗な場所にかず兄ちゃんといると、かず兄ちゃんは私に微笑むとニッコリ優しく笑い手を降ると光りの中に消えていく…そんな夢を見た。泣きながら私は目が覚めた。

先生に宥められて飴を貰うと笑顔になれたので待合室の母の元へ向かう。

因みに、その時の検査で見た脳波は夢を見ていたタイミングであろう部分でエラーを起こしていた。

待合室で待っていると母の携帯が鳴り響く。しかし、私と母は首を傾げた。確かに電源は切った。看護師の母は其処は厳格なので切り忘れなど有り得ない。電源を切る所もちゃんと見ていた。

嫌な予感は的中した。母が告げた祖母からの知らせは「かず兄ちゃんね…急に具合が悪くなってお空に行っちゃったの。」

…涙が止まらなかった。

れから、私が中学一年生になった時に姉にこの話をした。姉は馬鹿にするでもなく信じてくれた。二階の部屋にいた姉にかず兄ちゃんは窓越しに挨拶をしたそうだ。

「あんた達皆大好きだったって。悲しませてごめんねって。人が立てるわけもない場所に居るもんだし可笑しいなと思ったら隣の家に救急車の爆音と泣きながら飛んできたおばちゃんだし…。」姉は涙を浮かべていた。

大人になり、かず兄ちゃんの死因は自死だと知った。

「俺と同じ事をしないでくれ。今が辛くても後から幸せが来るから。」…私が色々あってボロボロだった時に夢枕に来てくれたかず兄ちゃんに励まされたのは良い思い出。

きっとかず兄ちゃんは何かに悩んだ。…何故私の手は小さいんだろう。たまに切なくなる。

だから、私は思う。沢山の人を少しでも笑顔に出来れば良い。

 

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