【気になる情報】中央構造線沿いで地震が相次いで発生中~M8以上の大地震を引き起こすとされる巨大断層が動き出す前兆か~[その2](12月25日)[No.0068]
目次
中央構造線(ちゅうおうこうぞうせん)とは?
おそらく一度は「中央構造線(ちゅうおうこうぞうせん)」という名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
ザックリ説明すると、中央構造線とは関東から九州まで続く、長大な断層帯のことです。日本最大の断層で、活断層である区間が多数存在しているので要注意断層の一つとされています。
宇宙から日本を見ると、中央構造線がハッキリと見えるくらいに巨大です。
断層というのは、地殻(岩盤)に圧力が加わった結果、破壊されてズレてしまっている状態のことですが、中央構造線は「遥か昔に日本列島が誕生したときの名残り」のようなものです。
日本列島というのは、上半分(内帯)と下半分(外帯)が合体して誕生しました。その境目が中央構造線というわけです。
半分以上の区間で地震を起こすリスク~M8以上の巨大地震となる可能性~
政府の地震調査研究推進本部は四国にある国内最大の活断層「中央構造線」について、今後30年以内に大地震を起こす可能性が高い部類に入ると発表しました。
政府はこれまでに全国の110の活断層について地震の発生確率を発表してきましたが、短い活断層や地下に潜む断層などが動く場合なども想定し、発生確率の見直しを行っています。
その結果、全長約440キロにのぼる国内最大の活断層「中央構造線」について半分以上の区間で地震を起こすリスクが高く、最大でM8以上の巨大地震を起こす可能性があることがわかりました。
この中央構造線には活断層がいくつも存在していて、その一つが動いただけでもM8クラスの大地震が起きると想定されています。
もし、中央構造線でM8クラスの巨大地震が発生すれば、震度7の激しい揺れが四国や中国地方の広範囲を襲うことが考えられるので、家屋やビルなどの建物に及ぶダメージは相当なものになると思われます。
政府の地震本部によると、「今後30年以内に」とのことですが、巨大地震の発生は明日かも知れないし、5年後10年後かも知れないので、周辺地域にお住まいの方は発生確率の高低に関わらず、最悪なケースを想定しながら地震への備えを行うことが大切です。
そして、もし中央構造線で複数の活断層が同時に動いた場合には、M9クラスの超巨大地震になると言われています。
2019年11月上旬から12月上旬に中央構造線沿いで発生した地震一覧
・11月8日に瀬戸内海(中部)でM3.1の地震が立て続けに2度発生。
・11月10日に瀬戸内海(播磨灘)でM3.1とM3.3の地震が立て続けに発生。
・11月13日に大分県南部でM3.3の地震が発生。
・11月26日に瀬戸内海(中部)でM3.8、M4.5、M3.1の地震が相次いで発生。和歌山県北部でM2.2の地震が発生。
・12月1日に伊予灘(いよなだ)でM3.4の地震が発生。
・12月4日に瀬戸内海(中部)でM2.7とM2.8の地震が立て続けに発生。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
・【気になる情報】瀬戸内海で地震が立て続けに発生~M8以上の大地震を引き起こすとされる巨大断層「中央構造線」が動き出す前兆か~
再び瀬戸内海で地震が立て続けに発生(12月25日)
本日(25日)、中央構造線沿いに位置する「瀬戸内海」で再び地震が立て続けに発生しています。
この地震の震源は瀬戸内海中部で規模はM2.6 震源の深さは10kmでした。
この地震から約1分後にも、ほぼ同じ場所を震源とするM2.8の地震が発生しました。
また、昨日(24日)には、和歌山の中央構造線上でM2.1の地震が起きています。
ここ3週間ほど、中央構造線沿いでの地震活動は落ち着きを見せていたのですが、再び活性化するのかも知れません。
最も地震活動が顕著となっている場所が瀬戸内海なのですが、瀬戸内海の地震履歴(有感地震)を見ると、2015年が0回、2016年が1回、2017年が2回、2018年も2回、そして今年2019年は9回もの地震が発生しています。
地震の発生回数が急増していることを考えると、近いうちに中央構造線が動く前兆のような気がしてなりません。
引き続き、中央構造線沿いの地震活動を注視していきます。
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