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【日向灘】専門家「ここ数十年で最も危険性が高い」~M7級の大地震と大津波の恐れ~(5月21日)

日向灘の写真

日向灘

地震予知や地震情報のページでもお伝えしているように、5月10日に発生した日向灘(ひゅうがなだ)の地震(M5.6M6.3)以降、日向灘および周辺エリアでは相次いで地震が発生しています。

日向灘での地震は南海トラフ巨大地震の引き金となり得る可能性が高く、その危険性もお伝えしていますが、日向灘単独の大地震の危険性を地震地質学の専門家が指摘しています。

【日向灘】専門家「ここ数十年で最も危険性が高い」~M7級の大地震と大津波の恐れ~

日向灘には30~40年周期で「必ず起きる」とされるマグニチュード(M)7級の単独地震と津波の脅威も潜んでいる。

津波が増幅する恐れのある現象も観測されており、専門家は「日向灘は、ここ数十年で最も危険性が高い」と警鐘を鳴らす。

(中略)

日向灘ではM7以上のプレート境界地震が周期的に発生している。

政府の地震調査研究推進本部によると、M7・6前後の地震の発生確率は「30年以内に10%程度」、M7・1前後は「30年以内に70~80%」とされる。

日向灘の地震に詳しい京都大防災研究所宮崎観測所の山下裕亮助教(観測地震学)は「日向灘のプレート境界地震の震源域は、宮崎県延岡市沖の北部と、宮崎市沖の南部に分けて考えるべきだ」と提唱する。日向灘の震源域のイラスト

北部震源域は1662年と1968年にM7・6前後の大地震を起こしており、46年の南海地震(M8・0)の震源域にも近い。

今年3月27日にM5・4の地震が発生しており、岡村氏も「この震源域で大地震が起きれば、南海トラフにつながる可能性を簡単には否定できないかもしれない」と話す。

山下助教は、1899年▽1931年▽61年▽96年-と30~40年周期でM7・1級の地震が起きている南部震源域に注目する。

この震源域で発生した10日の地震以降、さらに南東側のプレート境界の浅い部分で、揺れを感じない程度に地殻が変動する「ゆっくり滑り(スロー地震)」が活発化しているからだ。

山下助教は「この状態でM7級の地震が起き、境界の浅い部分も連動して滑れば津波を増幅させる恐れがある」と指摘。

「普段から日向灘単独の地震や津波のリスクを意識し、命を守る行動を取ってほしい」と訴えている。

西日本新聞

日向灘の地震が、南海トラフ巨大地震を引き起こす危険性に目が行きがちですが、日向灘の地震を研究している専門家が指摘なさっているように、日向灘単独の大地震にも要注意であるということも覚えていなければならないようです。

日向灘でM7以上の大地震ともなると、震度6以上の激しい揺れになる地域が多数出てきます。

また、日向灘で津波が発生すると、宮崎・鹿児島沿岸、四国沿岸に間を置かずに津波が到達することが予想されます。

ですので、大きな揺れが襲ってきたら、沿岸地域にお住まいの方は揺れがおさまり次第すぐに津波避難タワーや高い台などへ移動を始めて頂きたいと思います。

 

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ここ最近の日向灘の地震を振り返る

地震情報のページでいつもお伝えしているのは、有感地震(人が揺れを感じる地震)ですが、無感地震(揺れを感じない程度の地震)も多発しています。

まずは今月、これまでに発生した有感地震はこれだけあります。

地震情報の画像

そして、ここ1週間(5/14~5/21)に発生した全ての地震(有感+無感)

地震情報の画像

有感地震+無感地震

このように多数の地震が起きています。

また、日向灘の南に位置する奄美大島付近でも地震が急増しており、南海トラフ巨大地震を引き起こすフィリピン海プレートの地殻変動が活発な状態であると推測されます。

日向灘単独の大地震と南海トラフ巨大地震、どちらも発生の危険性が高い状況であると考えられるので、今のうちに水や非常食の備蓄」「非常持出袋の用意」「避難経路の確認」「タンス等の家具固定などを行って、地震への備えは万全な状態にしておいて頂きたいと思います。

引き続き、日向灘~南海トラフの地震活動を注視していきます。

 

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