【南海トラフ】M8の巨大地震後にM9の巨大地震の恐れ~1週間事前避難も検討~政府案
もし、M9クラスの南海トラフ巨大地震が発生すると、高さ数十メートルの津波が発生、九州~四国~中部地方の広範囲で震度7の激震となり、犠牲者数は推定33万人、建物倒壊は238万棟に及ぶことが予想されています。
また、経済的損失額は1400兆円を超え、日本は南海トラフ巨大地震を期に国難に突入することが想定されています。
これほどまでに甚大な被害・損害が発生する南海トラフ巨大地震は、日本が今最も警戒しなければいけない地震であることは間違いありません。
そんな南海トラフ巨大地震への事前対策を政府の中央防災会議がとりまとめました。
南海トラフ沿いの異常現象に備えた防災対策を検討
政府の中央防災会議は11日、南海トラフ沿いの異常現象に備えた防災対応を検討している有識者ワーキンググループ(作業部会)の第7回会合で報告書案を示し、大筋で了承された。
震源域の半分が割れた場合に割れ残った地域にも政府が住民に避難など最大限の警戒を呼び掛けるといった内容。
震源域周辺で今後起こりうる複数の異常のケースに備えた防災対応の方向性をとりまとめた。
報告書案は、突発地震対策の徹底が大前提とした上で、現在の科学では確度の高いいわゆる地震予知はできないものの、大地震が発生する可能性が相対的に高まったという情報を出せるケースはあるとし、被害をできる限り減らすためにそうした情報を活用する趣旨を明記。
大地震の可能性が普段より高まる状況に備え、住民や企業が事前にケースごとの防災対応を検討しておくことが必要とした。
大地震の発生可能性が高まる例として
(1)南海トラフ沿いの震源域の半分でマグニチュード(M)8級の地震が起き、割れ残った地域でも大地震が懸念される「半割れケース」
(2)震源域の一部や周辺でM7級の地震が起き、より大きな地震の続発が懸念される「一部割れケース」
(3)地殻の変化を監視するひずみ計が異常を捉える「ゆっくり滑りケース」
―を想定した。
特に「半割れケース」では、地震発生後では逃げられない住民に1週間程度を目安に事前避難を促すことを盛り込んだ。
南海トラフでM8クラスの巨大地震が起こると、その後に断層の割れ残りが発生するエリアでM9クラスの巨大地震が発生する可能性があるので、(1)の「半割れケース」が一番危険だと思われます。
こういった理由から、「半割れケース」が生じた際には、事前避難を呼びかけるという方針になったものと思われます。
また、(2)の「一部割れケース」でもその後により強い地震が発生するとのことで、事前避難が発せられなかったとしても自主的に避難をすることが望ましいと思います。
南海トラフ巨大地震で津波が発生すると、最も到達時間が早い場所では5分以内になることが想定されているので、沿岸部にお住まいの方はやはり事前避難が最も望ましい対策だと思われます。
そして(3)の「ゆっくり滑りケース」ですが、すでに南海トラフ巨大地震の想定震源域で観測されています。
ゆっくり滑りは「スロースリップ現象」と呼ばれ、大地震に先行する前兆現象です。
観測されたのは、想定震源域の西側に位置する「豊後水道(ぶんごすいどう)」周辺、そして和歌山県・三重県沿岸部から伊勢湾までのエリアです。
そして、12月8日に日向灘・豊後水道で中規模の地震が立て続けに発生し、12月10日には南海トラフ付近でM5.3の地震が発生している状況なので、日を追うごとに南海トラフ巨大地震の発生が近づいて来ていると思わざるを得ません。
南海トラフ巨大地震が起こるのは明日かも知れないし、1ヵ月後かも知れないし、1年後かも知れませんが、いずれにしてもボクたちに出来ることは地震への備えを万全にしておき、その時が来たらパニックにならずに冷静な行動を心がけることです。
「水や非常食の備蓄」「非常持出袋」「避難経路の確認」「タンス等の家具固定」など、地震への備えを今一度確認しておきましょうっ!
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