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【不思議体験記】みなさんからの投稿～予感～「彼女の目から一滴の涙が流れ落ちた」～(9月4日)[No.0480]
予感
投稿者：どうなんでしょうさん
投稿日：9月4日(水)
このお話は、私が実体験でなく本人から聞いた話です。
数十年前の話となります。
当時、若い時にイベントのアルバイトをしてました。2～4tのユニック付きのロングボディ（普通車でできる最大車）を運転して荷物の搬入、設置設営をしておりました。
体力仕事でしたので、ほとんどが大学生のアルバイトが多かったです。
2tのトラックでも特に乗りたくなかったのが昔の2t車で、ほとんどのトラックはパワーステアリング(通称パワステ)なのですが、乗りたくない２t車は停止した状態でパワステが無く、ハンドルを回そうとするとかなりの腕力が必要で「重ステ」と言っておりました。
ある年の12月の中頃に一人のアルバイト君が1週間だけ入った時のことです。
新人なので教えながらいつもの様にバカなおしゃべりをし、仕事をこなしていました。
時には大笑いをしながら働いていました。
なんだかんだで時間が過ぎ、バイトの最終日になったのですが、撤収をして倉庫近くに来ると、新人のアルバイト君が突然に話を始めたのです。
今の今まで面白い出来事などを話して大笑いしてた彼です。
「実は俺、彼女を亡くして何もやる気が起きなかったんです。」
「ある日、彼女は俺の部屋で”今日は予定があるので帰るね”と言いました。でも、俺は妙に彼女を帰したくない衝動にかられて、ここに居るよう説得をしました。」
「でも、外せない予定があったらしく、泣く泣く帰らせました。」
「そして、夜中に彼女の家族から連絡が入り、彼女が事故で亡くなったのとの知らせだったんです。」
「急いで彼女がいる病院へ行き、霊安室で彼女にかけられてた白い布を外して頬を触るとまだ温度が感じられました。」
「彼女に”ゴメン”と謝ると、彼女の目から一滴の涙が流れ落ち、その後のことは俺は殆ど覚えてなかった。」
「今度の24日(クリスマスイブ)は彼女を思いながら過ごします。一週間でしたが悲しい出来事を忘れ、楽しい時間が送れました、ありがとうございます。」
私はその話を聞きながら運転してましたが、何の声もかけられず、「おう」としか言えなかったのを覚えております。
彼が楽しかった出来事を彼女に話せて、二人が笑顔でクリスマスイブを過ごせるように切に願っていたことを思い出しました。
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