【怪談祭り2022】みなさんからの投稿~托鉢僧~(8月25日)[No.092]
托鉢僧
投稿者:えーちさん
投稿日:8月25日(木)
こんにちは。いつもありがとうございます。ここのところ山伏のお話が続いていて、似た様な体験を思い出しました。今回はそのお話を投稿させて頂く事にしました。
私は3度目の結婚の時に田舎の家に後妻として嫁ぎました。知る限りでは、江戸の頃より続く家系でした。
でも、子供の出来なかった義祖父母が、血縁関係の無い義母を養女に迎え、義父を婿養子に迎えたと聞いていました。
母家に引っ付ける形で元夫は二階建ての家を最初の結婚の時に建てていました。
母家の玄関からは縁側と言うのでしょうか?長い廊下があり、その横に義父母の寝室、突き当たりに我が家のリビングに続くドアが有りました。
義父母は和室の襖を取り払い二間続きにして寝室にしていました。
その部屋には神棚と仏壇もありました。仏壇と言っても義祖母がある有名な信仰宗教の信者だった為、神棚として使ってた所を義祖母が亡くなったのでそのまま仏壇として使っていた様です。
神棚はGのフンが落ちていて、榊もドロドロで、古いお札も茶色くなるまで幾つも置いたままになっていました。
仏壇もやはりGのフンもですが、香炉灰が固まり先にほぐさないとお線香も立てられない様な状態でした。
でも風習なのか分かりませんが、お正月、春と秋のお彼岸、お盆だけは掃除をして神棚の榊も交換し、お餅などもお供えしていました。
仏壇も同じくその時だけはお餅がお供えされていましたが、その時以外はご飯もお水やお花のお供えはありませんでした。
だから仏壇に顔を近づけると物凄い鳥肌でした。嫁いだばかりの時には、びっくりしてしまいかなりの衝撃がありましたが。やはり口出しはしにくく中々言い出せませんでした。
その家は、他にも井戸も空気穴はあったものの、井戸の上に母家の増築部分も建ててあったりで。
とても力の強い霊能者の方でないと、もう手に負えない所まで来てしまっていました。
前置きが長くなってしまいましたが、不思議な出来事に遭遇したのは朝が早い仕事だった為、夕ご飯の用意をする前に、廊下から続く所にある居間で仮眠をしていた時の事です。
空間が急に変になって来て目を覚ましたのですが、朦朧としていた為、寝転んだまま目を閉じていました。
母家の玄関側から廊下を歩いてくる3人の托鉢僧(たくはつそう)が何かを唱えながら錫杖を突き鳴らし、左手は顔の前で拝む様な感じで、そしてその後を未就学頃の男女の子供2人が笑いながらスキップする様な感じで一緒に義父母の神棚と仏壇のある寝室に入って行く姿が、いつものイメージでは無くてハッキリ脳裏に映像で視えました。
托鉢僧の唱えてる声も錫杖の音も子供の笑い声も何故か私の耳元でうるさい程に聞こえていました。
仏壇には繰り出し位牌もあり見せて貰いましたが、人数までは分かりませんでしたが童女、童子と戒名に書かれていたのがあったのを覚えています。
私は亡き父が予知夢で見せてくれた通り、その後別居・離婚となり、その家には5年ほどしか住んでいませんでしたが…。
今あの家はどうなっているのでしょうか?
別居後、夫は早くして急な病にかかり、離婚後半年程であっという間に亡くなってしまいました。
別居中、元夫が私の家に泊まりに来ていた時に、ちょうど夫が仰向けに寝て胸の前で手を組み…まるで死人が寝ているかの様だと思いましたが、その時に何故か分かりませんがスマホの顔認証をしようと思い天井にスマホを向けた所、空間的に位置は床と天井で違いますが、顔認証の枠が夫の足から足までアーチを描く様に何個も出ていて物凄い鳥肌もしました。
夫の家のお墓は土葬のままで小さな墓石が何基も建ててあったのですが、夫が亡くなって一年過ぎた頃お墓参りに行ったのですが、アーチ型に配置された何基もの小さな墓石のちょうど真ん中に、夫の墓石が真新しく建てられていました。
あのスマホの顔認証と同じ位置…。
私は、流石に夫が亡くなればご先祖様の供養も兼ねてお墓をきちんとしてくれるだろうと思っていました。夫の保険金も入ったはずですし。
でもそれは叶いませんでした。この先残されたこの一族の行く末はどうなるのでしょうか?
結局、托鉢僧達と子供達の事は今も分からないままです。
亡き父がもうこれ以上は関わるなと言う感じで予知夢を見せてくれたので、その頃からもう関わるのは辞めようと思いました。
義母や夫には私が出来る限りは色々伝えましたし、夫にはキツイ言い方にはなってしまいましたが「このままでは死ぬよ」と再三…。
でも私の声は届く事は無く…夫はその後、病気になりあっと言う間でした。
それでも…例え届かなくても伝える事が私の使命です。いつかはきっと分かって貰える日が来ると信じながら、どうか間に合います様にと…。
そんな思いでいつも降りて来たメッセージを皆さんにお届けしたく投稿させて頂いています。
長くなりましたが読んで下さってありがとうございました。
[この怪談は…ここまで……です…]