【不思議体験記】みなさんからの投稿~光りもの~「あん時 見たよな!」~(8月12日)[No.0392]
光りもの
投稿者:トッぴょんさん
投稿日:8月12日(金)
子供の頃のある休日の午後のことです。
居間でテレビを見ていると、外から私を呼ぶ声がします。
「おーいちょっと来てみろ」父が呼んでいます。何かいつもとちがうトーンです。何だろうと思って外に出ました。
「あれだっ!」と父が指さした方向はほぼ真上に近い空でした。そこには普通に星が一つ出ていました。
私が「一番星じゃないの?」と言うと、父は「違う、光りものだ」と言います。(得体の知れないひかりという意味で言ったのだと思います)
それと父は、「まだ星が出る時間じゃない」と言ってきます。
私はそうなのかなぁと思いながら別の星を探したのですが、光っていたのは頭上のそれ一つだけでした。
そうしているうちに、その星?の近くを飛んでいる大きな黒っぽい4羽の鳥を見つけました。
今まで見たことがないほど高い上空を飛んでいく姿に見とれてしまいました。父にも指さして教え、二人でしばらく眺めていました。
「あそこまで高い空を飛べるのか」と驚きながら、見失わないように目でずっと追いかけているうちに、西の山に見えなくってしまいました。
数分が過ぎた気がしました。そこでさっきの星?に視線を戻したところ、景色が一変してしまってました。
さっきの星らしきものの周りに明らかに星ではない、数十個ぼどの光りが出現していました。
そしてほどなく、蜘蛛の子を散らずように散らばって消えて行きました。
それとその近くをゆっくりと遠ざかって行く一つの光りもありました。
父と私は完全に呆気にとられていました。どれくらいの時間が経ったのが分かりませんが、いつの間にかあちらこちらで星がポツリポツリと光り出して、最初の光りがどれだったのか分からなくなりましたが、しばらく二人で夕暮れの空を観ていました。
あれから50年近く経ってしまい、父は2年前に亡くなりました。
生前、特に父が年を取ってからは、私が実家に帰省するたびにその時の話を持ち出して来るようになりました。
「あん時見たよな!」と父が切り出せば、「例の光りものの話ダヨネ」と私も直ぐに反応します。
父も私も無口同士でしたが、この時ばかりはそれなりに会話に花が咲くのでした。
完全に思い出話しになってしまいました長文失礼致しました。
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