【怪談祭り2022】みなさんからの投稿~伊吹山の麓にある宿泊施設で一泊した時の話~大勢の落武者~(7月26日)[No.042]
伊吹山の麓にある宿泊施設で一泊した時の話
投稿者:えーちさん
投稿日:7月16日(土)
今回は私の『霊とはこんな…』と言う自分なりの考察がひっくり返ってしまった時のお話を聞いて下さい。
お話の前に前置きとして、私は現実世界では霊の姿を捉える事は出来ません。捉える事が出来るのはそれ以外の感覚。音や臭いや味、鳥肌や触れられた時の感触、空間の違和感、霊の感情などです。
視覚として捉えられるのは夢の中か目を瞑った時に脳裏に浮かぶ映像やイメージだけです。
そして私の『霊とはこんな…』の部分ですが、四季や昼夜問わず現れるというのはあっても、絶対に休んでる時間があると思っていて、その時間が夜中の3時ぐらいから昼の3時ぐらい迄だと勝手に思っていました。
もう20年近く前のお話ですが関ヶ原方面に2泊3日の旅行に行きました。今回のお話は伊吹山の麓にある宿泊施設で一泊した時のお話です。
何種類かある宿泊タイプの中でトレーラーハウスに泊まりました。それも一番奥に位置していて、少し先には竹藪があって、いかにもって感じの雰囲気でした。
ロフトが付いていた為天井が高く、入り口の真上の壁には高い位置にエアコンがあり、反対側の壁の高い位置には赤いランプの点いたセンサーの様なものがありました。
外には小さなウッドデッキがあったのですが、夜中にそのウッドデッキを『コン、コン、コン』と細く硬い棒の様なもので何度もゆっくり叩いているような音で目を覚ましました。
「何だろう?」と思っていると、コンコンという音が止み、その後エアコンの吹き出し口からブワーっと物凄い音がしたと思うと、何故かセンサーが点滅して赤いランプが消えてしまいました。
時計を見ると1時でした。
トイレに行っておこうかなと布団から出て立ち上がると、全身凄い鳥肌で何事かと思っていると、場所的なものもあってそう思ったのかもしれませんが、大勢の落武者に囲まれてるイメージでした。
びっくりしてトイレには行かず又布団に潜り様子を伺っていました。何故か動き回ってる様子は全く無く、その場に立ち尽くしている様でした。
でも流石に長く居たとしても2時か3時ごろには帰るだろうから大丈夫と思い待っていたのですが全く状況は変わらず、気が付けばとっくに3時を回ってもう4時になりそうでした。
トイレも我慢の限界に。
私の『霊とはこんな…』の考察が見事に崩れ、もう我慢出来ないから勇気を出してトイレに行こうと思った瞬間……、再びエアコンの吹き出し口から物凄い音がして、その後、消えていたセンサーが点滅して赤いランプが元通りに点きました。
すると、部屋の空気も一変したので、無事トイレに行けました。
後日、寝る前にトレーラーハウスの中を撮った写真を見て驚きました。部屋中真っ白で、よく見ると沢山のオーブがひしめき合って写っていました。
400年以上経っても未だにずっとその場に…
でも悪いものでは無くて、只々立ち続けている…そんな感じでした。
私が感じる鳥肌も沢山種類があるのですが、今回のは危害を加える気は全く無くて、只自分達の無念さをわかって欲しい、存在に気付いてほしい、そんな感情の様でした。
普通は霊だと言うだけで怖いものだと思ってしまいます。でも私は決してそうでは無いと思いますし、殆どが上記の様な感情だと私は思っています。
『早く温かい光に気付いて下さい。そして早く安らかに…』そう思いました。
長くなりましたが読んで下さってありがとうございました。
[この怪談は…ここまで……です…]