【怪談祭り2022】みなさんからの投稿~落武者と老婆~「今でも思い出すと怖くなる」~(7月21日)[No.035] 4279
落武者と老婆
投稿者:えーちさん
投稿日:7月19日(火)
こんばんは。こちらに掲載して頂いた私の怪談体験談は余り怖くないお話ばかりでしたので、今回は一見怖くない様に思われるかも知れませんが、鳥肌の種類が超激ヤバだったお話をさせて下さい。
一つ目は、もう20年程前のお話です。
その頃住んでいた借家は一軒家でしたが、ラップ音などは年がら年中ある様な家でした。
玄関は裏鬼門にあり、そのまま廊下があり突き当たりの鬼門にはトイレが、その左側にはお風呂場、右側には台所と霊の好きな水場が並んでいる様な間取りでした。
その頃、大々的な模様替えをしていて早く仕上げたかったので、その日は夜中まで片付けをしていました。
やっと片付けが終わり、台所で洗い物をしかけたのですが、私はある事に気付きました。
【夜寝るときは台所とトイレのある廊下の間の引き戸は必ず閉めておく事】
それが私の中ではずっと決めていた事でした。
でもその日は、片付けに追われていてうっかり閉めずに洗い物を。時間を見たら夜中の2時でした。
『引き戸を閉めなきゃ』
そう思った時に誰かが廊下を歩いてくる音がして、慌てて水を止めて走ったのですが、間に合わずそれが入ってきてしまいました。
尋常ではない、今まで体験したことの無い超激ヤバな鳥肌がしたので私は気付いて無いふりをして洗い物を再開しました。
イメージは落武者でニヤッと笑ってる感じでした。
長袖を着ていたのですが、洗い物をしていたため肘まで服をまくっていたので、物凄い鳥肌を見られてしまったのか、落武者は私の真後ろに立ち、頭一つ上ぐらいからずっと私の様子を伺っている様でした。
頭の毛まで逆立つ感じでした。怖くてたまりませんでしたが、鼻歌を歌いながら洗い物をしてやり過ごしている内に気配が消えました。数分だったと思いますがとても長い時間に思えました。
超激ヤバな物は遭遇した事が無かったのでその時は本当に焦りました。
二つ目はその次に超激ヤバなお話です。これももう10年ほど前のお話です。
その頃、歴史的建造物の遺跡が多い街に住んでいました。一つ目の話とは違う家です。
その日は地元のお祭りに行っていたのですが、その公園も歴史的に色々ある場所でした。
お祭りから帰る時にシャトルバスを待っていてまだ時間があったのでトイレに行く事にしました。
売店の裏にあり、比較的綺麗で幽霊とは無縁の様な感じでした。昼間だしすぐ外の芝生では太極拳をされている女性達もいたので安心してトイレに行きました。
そのトイレは3つドアがあり、一つは機械室?の様でした。
一番入り口近くのトイレは10センチぐらい扉が開いていたのですが、何故かそのトイレには入らずもう一つのトイレのドアを開けようと思った時、ちょうど真後ろにある入り口近くのトイレから人の気配がしました。
『さっき隙間から見た時は誰も居なかったはず』
そう思った時に、今度はうめき声と共に物凄く気持ちの悪い鳥肌がして来て。
イメージは、黒い服を着た白髪に少し黒髪が残っている肩までのボサボサ髮の老婆でした。
私はトイレに入るのを諦め走ってトイレから飛び出しました。太極拳をしていた女性達は私の様子にびっくりしていたみたいでした。入って直ぐぐらいに血相変えて飛び出して来たからだと思います。
あの時、最初に目に入ったその個室に入っていたら私はちゃんとこの世界に戻って来れたのだろうか?
今でも思い出すと怖くなるお話二つを今回は投稿させて頂きました。読んで下さってありがとうございました。
[この怪談は…ここまで……です…]