[地震予知]南海トラフ大地震の発生が高まった可能性は観測されず 気象庁の発表
南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会にて
気象庁は25日、第2回となる「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」を開き、大規模地震が発生する可能性が相対的に高まったと考えられる変化は観測されなかったと発表しました。
気象庁は静岡県から宮崎県沖にわたる南海トラフ地震の想定域で、地下に設置されたひずみ計などを使って地殻変動のデータを24時間態勢で収集しています。
このデータを分析し、南海トラフ地震との関連性を評価・検討して毎月、発表しています。
検討会では先月15日から今月5日にかけて、奈良県から愛知県と長野県の県境までの広範囲にわたってプレート境界の深さ30キロ付近で起こる「深部低周波地震」が観測されたことが報告されました。
しかし、この現象はこれまでも繰り返し起こっている現象で、検討会は大規模地震が発生する可能性が高まったと考えられる変化は観測されていないとしました。
気象庁によると、南海トラフ地震の想定震源域に設置したひずみ計から得られた観測データを分析すると、大地震の可能性がこれまで(今後10年以内に30%ほどの確率)より高まったという地殻活動はないとのことで、これは非常に嬉しい発表ではないでしょうか!?
記事中の「深部低周波地震」というのはプレート境界でスロースリップ(ゆっくりすべり)が起きているときに発生すると考えられています。
そして、このスロースリップというのは大地震の前兆現象なので、通常であれば大地震が迫って来ていると判断されるはずですが、今回の発表によると繰り返し起こっているから問題はないという判断のようです。
最近、南海トラフ地震の想定域に沿うように内陸部や中央構造線沿いでの地震が増加していることもあり、南海トラフでの大地震が刻一刻と近づいているとボクは予測していたので、このニュースは驚きの朗報でしたっ!
ただ、このニュースには書かれていませんが、この検討会の会長である平田直東京大地震研究所教授によると、観測された深部低周波地震が「もっと浅い場所で起きると大地震の発生が相対的に高まったと評価することもある」とも説明しています。
ですので、可能性が高まっていないということを手放しで喜ぶのではなく、逆にいつ巨大地震が起きても「大難を小難に」するつもりで日頃の備えと防災意識を忘れないようにすることが大事だと思いますっ!