【怪談祭り2020】みなさんからの投稿~中学3年生の時に体験した話~(8月6日)[No.013]
中学3年生の時に体験した話
投稿者:幌筵さん
投稿日:8月3日(月)
これは私が中学3年生の時に体験したお話です。
夏休みが終盤に差し掛かった頃の夕暮れ時、いつものように自転車で某市(私が住んでる街)をぐるぐる回ってました。
ある踏み切りに近づいた時、カンカンカン…と音が鳴り遮断機が降りました。
私は踏み切りの手前で止まりましたが、見覚えのある制服を着た女子学生がそのまま踏み切り内に入っていきました。
『え?』と思い、声をかけようとした瞬間、彼女は電車に轢かれてしまいました。電車が通過した後、急いで踏み切り内に入りましたが、轢かれた女子学生の姿、血痕はどこにもありませんでした。
『おかしいな…』と思いつつ家に帰りました。
その夜、同級生から電話がありました。こんな夜遅くに何の用だ?と思いながら受話器を取ると、
同級生「なあ、覚えてるか?」
幌筵「え?何が?」
同級生「ちょうど3年前、○○君(友達の名前)の姉が学校帰りに踏み切りで電車に轢かれて亡くなった事だよ。今日、命日だろ。」
幌筵「……?!」
『あの女子学生は○○君のお姉さんだったのか?』『そう言えば、花がお供えされていた』
私は急いであの踏み切りに行き、途中で買った花をお供えして、黙とうを捧げました。
帰ろうと後ろを振り返った時、例の女子学生が立っていました。
彼女はいつも私に優しくしてくれて、お世話になってました。彼女の事を忘れてしまっていた事を謝りました。
彼女は私の頭を撫でてくれて、にっこり笑って消えていきました。
涙を流しながら家に帰ったのを覚えてます。彼女の事は一生忘れません。
[このページはここまで ですっ!]