【気になる情報・前兆現象】「黒潮大蛇行」が終息~「南海トラフ…は、大蛇行収束後に起きてるらしいとも聞きますので、大蛇行の期間が記録上最長なのは気になります」~(8月31日)[No.0268]
宏観異常現象(地震の前兆現象)
地震の前兆現象を「宏観異常現象(こうかんいじょうげんしょう)」と呼ぶことがあります。
地震雲や地震発光現象、地鳴り、原因不明の異臭(焦げた臭い、ガス臭)、動物の異常行動、植物に現れる異変、といった電子機器異常、勝手に電源が点いたり消えたりする等の家電製品の誤作動、テレビやラジオにノイズが入ったり、携帯やWiFiなどの通信に障害が起こるなどの電波障害などが挙げられます。
地震雲が発生する仕組み

[画像:imartより]
地震は地殻の変動によって発生しますが、揺れが発生する前には地殻の内部で摩擦や圧縮が起きて、地殻に含まれる石英(別名:水晶、クリスタル)に圧力が加わって電気が生じます。
この電気エネルギーが電磁波となって地上へ伝わります。そして電磁波は雲を形成することがあるので、それが様々な形の地震雲となって上空に現れるという説が最も有力です。
また、電磁波は磁界にも影響するので、磁界を感じ取れると言われている動物(イルカやクジラなど)が座礁する要因の一つといわれています。
地震雲が出現したりクジラが座礁したからといって、100%の確率ですぐに地震が起こるというわけではありませんが、地殻内部で何らかの異常が発生しているという予測は成り立ちます。
地震雲の種類、地震発生事例についてはこちらをご覧ください。
「黒潮大蛇行」が終息(8月31日)
投稿者:こあらさん
投稿日:8月29日(金)
れおさん、超お久しぶりです。
気象庁の発表で、2025年4月に7年9ヶ月続いた黒潮大蛇行が終息したそうです。
先日、丸々と太った美味しい秋刀魚をようやく食べる(去年は高くてパサパサを一度食べただけ)事ができたのも、そのおかげでしょうか?
海流が戻り、以前のように海藻・魚・貝類が元に戻るのにどのくらい時間が必要かわかりませんが、今後の変化は楽しみです。
逆に、南海トラフ…は、大蛇行収束後に起きてるらしいとも聞きますので、大蛇行の期間が記録上最長なのは気になります。
最近の線状降水帯・大雨による洪水・浸水なんかは、自然との共存をやめて破壊し続けてる結果、自然界からしっぺ返しだと思ってるので、自然を大切にしていきたいです。
こあらさん、お久しぶりですネっ!!お元気ですかっ!?こあらさんからは約8ヶ月ぶりくらいのご投稿でしょうか?
早速本題ですが、ニュースでも報じられているのご存じの方も多いと思いますが、日本列島の太平洋沖の潮の流れ(黒潮)である「黒潮大蛇行」が終息したとのことです。
「黒潮大蛇行」が7年9か月ぶりに終息
気象庁と海上保安庁は29日、日本列島の南岸に沿って流れる黒潮が大きく南に蛇行する「黒潮大蛇行」について、7年9か月ぶりに終息したと発表した。
過去に6回発生した大蛇行の中では最長期間を記録した。
読売新聞
「黒潮大蛇行」という現象は、ニュース記事の画像にあるように、通常の潮の流れに比べて、流れが大きくうねっている現象です。
黒潮の大蛇行が終息すると、漁獲量にも影響がでるとされており、魚類にもよりますが豊漁になることが多く、こあらさんが召し上がったという秋刀魚(さんま)も豊漁になるだろうと予測されています。
漁業に従事されている方々にとっては朗報かも知れませんが、気になる情報としては、「黒潮大蛇行」の終息後に巨大地震が発生した事例があり、これまでに発生した南海トラフでの大地震(南海トラフ巨大地震)の多くが黒潮の潮流変化後に発生していたとされています。
・1854年に発生した南海トラフ巨大地震(安政南海地震 M8.4)
・1944年に発生した南海トラフ巨大地震(昭和東南海地震 M8.2)
・1946年に発生した南海トラフ巨大地震(昭和南海地震 M8.0)
「黒潮大蛇行」と南海トラフ巨大地震発生との関係については、現在大学で地震学を学ばれているバシさんが次のようにおっしゃっていました。
回答者:バシさん
投稿日:5月16日(金)
黒潮大蛇行の収束後に地震が起こるというものですが、現時点では可能性があるというだけで、必ず起こるものではありません。
では、なぜ可能性があるのかについて簡単に説明します。
まず、黒潮は暖流であり、暖流は水面の高さが周りと比べ高くなります。
そのため、暖流の流れている場所では水量も多くなります。
その結果、海底にかかる圧力が周りよりも高くなり、このかかる圧力が海底下のプレートに影響するとされています。
大蛇行が収まるということは、黒潮のルートが元に戻るということであり、これまで圧力の掛かっていなかった場所の上に黒潮が流れるという感じになります。
この流れる場所が南海トラフの内側、要するに日本列島側に流れ出すため、影響があるのではと言われている訳です。
ただ、ここで言っておきたいのは、可能性があるというだけで絶対に地震が発生する訳ではありません。
そもそも、地震の周期と黒潮大蛇行の周期が違う他、大蛇行はこれまで何度も起こっていますが、その度地震が発生しているかと言われると、そうではありません。(ちなみに、南海トラフ沿いでの地震周期は約100年程度、黒潮大蛇行の周期は約10年程度になります)
前回の南海トラフ地震である、昭和南海地震の際に黒潮大蛇行が起こっていたかと問われると、記録がなく分からないのが現状です。
絶対に地震が来るとも言えず、逆に影響がないとも言えないのが難しい所です。
必ずしも「黒潮大蛇行」の終息後に南海トラフ巨大地震が発生するわけではないとのことですが、この1年ほどの間に、南海トラフ巨大地震の引き金となると言われている日向灘で、強い地震が過去には見られなかったほどのハイペースで発生(M7.1、M5.3、M5.2、M6.9、M5.4、M5.8の地震が発生)しています。
このことからも、南海トラフ巨大地震の発生は近いと受け止めておいた方が良いと思います。
「備えあれば憂いなし」ということわざがあるように、今のうちに備えを万全にしておくこと、防災意識を高めて暮らすことで、被害を可能な限り小さくできるはずです。
引き続き、全国各地の地震活動および前兆現象を注視していきます。
[このページはここまで ですっ!]