【怪談祭り2023】みなさんからの投稿~アンティーク調のドレッサー~(8月30日)[No.045]
アンティーク調のドレッサー
投稿者:Mさん
投稿日:8月27日(日)
お久しぶりです。怪談まつり開催中なので、私も未投稿の体験談を投稿させていただこうかな~と思ってましたが、今ごろになってしまいました。
今回のは、あまり怖くはないのですが、割と最近に体験した奇妙な感覚の話です。
地元のとある大型書店では1・2階が新刊本、3階が古本コーナーになっていて、その3階の突き当りが骨董コーナーになっています。
その本屋さんに何となく立ち寄り、1・2階を一通り見て回ったあと、古本コーナーも少し見て来ようと、2階から3階に階段を昇り始めました。
ところが、昇って行くにつれて足が進まないというか、これ以上は進みたくないような、嫌な感じというか圧というか、なぜかはわかりませんでしたが急に足取りが重くなってしまって、階段の真ん中あたりで何となく立ち止まってしまいました。
その本屋さんには、前にも何回か来てるし、前に来た時は何でもなかったのに何で?…という感じでした。
どうしようかな、引き返そうかな、気にはなるけど、でも何だか嫌な感じ…と、やっぱり引き返そうと思って一瞬クルッと後ろを向いたものの、やっぱり気になったので、とりあえず3階まで行く事にして、重い足取りで再び階段を昇り始めました。
3階に着き、それを見た瞬間に「うわっ、これかぁ~…」と思い、ゾッとしてしまったのですが、階段を昇りきった3階フロアの突き当りがちょうど骨董コーナーの入口になっていて、そこに西洋アンティーク風の立派な大型ドレッサーが置いてあって、階段を昇りきった瞬間にそれが目に飛び込んて来たのです。
何とも言えない嫌な感じというか、禍々しい何かを醸し出しているように感じて気持ち悪いのです。
実際にそう見えてた訳ではありませんが、もし私がホラー漫画家だったりしたら、黑いモヤを発してるような描き方で表現したかも知れません。
古本コーナーに行くにはその前を通過しなければならないし、怖いモノ見たさで通りすがりによく見てみようかな、何なら写真も…と好奇心も少しばかり湧きましたが、とにかく気味が悪くて、クルッとそのまま階段を足早に降りて行き、書店を後にしました。
ただ、ドレッサー自体は西洋アンティーク風でというか、もしかしたら本当に西洋アンティークなのか、富裕層のご家庭の邸宅にでも置いてあったような感じで、すごく素敵ではありましたが…。
でも残念な事に何かが確実に憑いてそうで、と言っても私は霊能者ではないし、私のプチ霊感レベルでは、あの何とも言えない禍々しさを発してるドレッサーに何が憑いてるのかまではわかりませんけど、ただ感覚的にあまりよろしくない得体の知れない不気味な何かを感じて、それ以上は近寄れませんでした…。
もし、お店の防犯カメラに、私の階段での一連の謎行動が映ってたら怪しく思われそうですが、とにかく階段の真ん中付近まで来たら、すでに嫌な感じで、霊能者じゃないので何とも言えませんけど、もしかしたら元の持ち主のあまり良くない残存思念みたいのが宿ってたのかも知れません。
前にもこの感じと似たような事があって、新しい家なのになぜか売りに出され、敷地内で曳家したとかいう新築物件を、車で通りすがりに運転してた身内から噂で聞かされながら遠目で見た時でしたが、その時も実際にそう見えてた訳ではありませんけど、何となく黒いモヤに覆われてるような嫌な感じで、何かはわからないけど何かありそうで不気味でした。
他にも、若い頃に自分自身と身内や友人のアパート内見中に、ドアの前に立っただけで嫌な感じがした物件があったり、室内の一部などに嫌な感じがする場所がある物件とかありました。
飲食店のトイレ内にあったアフリカか東南アジアあたりの民芸品の人形とか、何となく嫌な感じがしたのは過去にも色々とありましたけど、ドレッサーは今まででダントツに嫌な感じがしました。
もしかしたらですけど、何か不幸な亡くなり方をした方の遺品整理で売りに出されたのでは?と、霊能者でもないのに勝手に思ってます。
今はもう付き合いはないけど、高校時代の霊能者並みに霊感の強かった同級生だったら、答え合わせ的にドレッサーが放つ禍々しさの正体がわかったかも知れません…。
では、そんなに怖くない話で恐縮ですが、今回はこの辺で失礼します。
(レオコメ)
物には所有者の念が宿ると言われていますから、大事にされていた物ほど念が強く沁みついて、その念が不可解な現象を引き起こしたり、Mさんが感じた「禍々しい何か」を醸し出している原因になっているのかも知れません。
そのドレッサーには、なるだけ近づかないように気を付けた方が良さそうですネ…
[この怪談は…ここまで……です…]