【怪談祭り2022】プレイバック編~「視線を感じる…」~(8月20日)[No.083]
「視線を感じる…」
投稿者:幌筵(パラムシル)さん
投稿日:2020年8月8日(土)
それは私たちが成人式を迎える半年くらい前のお話しです。
友達の○○ちゃんは心霊関係に興味があり、心霊スポットや肝試しをよくやっていました。
※○○ちゃんの証言を基に書いてます。
その日も、心霊スポットで知られる森に囲まれた某公園に赴(おもむ)いたそうです。それから2日くらい経って、○○ちゃんから電話が来ました。
幌筵「どうしたの?」
○○ちゃん「誰かの視線を感じる。」
幌筵「え?」
○○ちゃん「誰かに見られてる気がして怖い。」
私は半信半疑でしたが、震えた声からして冗談ではないことは分かりました。翌日、私は○○ちゃんの家に行って、一夜を共に過ごすことを決めました。
幌筵「どこから視線を感じるの?」
○○ちゃん「何処に居ても、視線を感じる。」
幌筵「え…」
窓から見られてる訳ではなく、部屋に居ても、キッチンに居ても、トイレに居ても、風呂場に居ても…視線を感じると言うのです。同じ人にずっと見られてる気がする、と。
私は、心霊スポットに行った時の話を詳しく訊く事にしました。
○○ちゃんは公園をある程度回った後、公園を出る少し前にクマのぬいぐるみを見つけ、気味が悪くなったので投げ捨てた、と言いました。
幌筵「それだよ、きっと!霊が怒って憑いてきたんだよ!」
○○ちゃん「どうしよう。」
幌筵「お祓いに行った方が良いよ!」
○○ちゃん「うん。明日、行ってくる。」
その日は何もなく無事に終わり、○○ちゃんはお祓いに行きました。お祓いを終えた後、気分がスッキリしたようで笑顔が戻っていたので私は安心しました。
でも、何故か嫌な予感がしたのです。
その夜、○○ちゃんは急な尿意でトイレに入りました。用を足してると、あの嫌な視線を感じたそうです。
視線を感じる方に目を向けると、便器と横の壁に小さなレンズが見えたらしく…
○○ちゃん「えっ?!盗撮されてる?!」
○○ちゃんはあまりの衝撃で気を失い倒れました。
その後、病院に運ばれ、警察に事情を話したそうです。しかし、盗撮用の小型カメラは見つからず、恐怖で引っ越したそうです。
それからは視線を感じる事も無く、日常生活を送っている、との事。
あなたの家にも何処に小型カメラが仕掛けられてるか分かりません。
今宵、あなたにも嫌な視線を感じるかも知れませんのでご用心下さい…
[この怪談は…ここまで……です…]