【怪談祭り2022】みなさんからの投稿~踏切~「あぁ、やっぱり憑いて来てるんだ」~(7月19日)[No.029]
踏切
投稿者:ババ女王猫の下僕さん
投稿日:7月17日(日)
レオ様、毎日興味深く読ませて頂いております。以前から自分の心霊体験を投稿してみようかと考えては季節が過ぎてしまっていましたが、この夏は思い切って投稿することにしました。
それは今から20年以上前、私はウォーキングがてら行きつけのお店に飲みに行こうと、夕方歩いて自宅を出ました。
その道筋には、JRと私鉄の二つの踏切が15mほど離れて道を横切っており、私はJRの踏切を渡った後、私鉄の踏切の遮断機が閉まっていたので、電車が通り過ぎるのを待っていました。
そして近づく電車の音が聞こえ、「ああ、来たな」と思いそちらを見た瞬間「今飛び込んだら死ねるな」と、男の声が私の頭の中ではっきりと聞こえたのです。
「はぁ!?何今の??、いやいやいや!私死ぬ気ないし!!」と半ばパニックになりながら頭の中で絶叫して、「冗談じゃない!臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」と小さく九字を切りながら電車が過ぎるのを見送り、遮断機が空いたので踏切を渡りました。
その時、私の目に入ったのは踏切で亡くなった方の慰霊碑でした。それまでは長年そこに慰霊碑がある事も全く気付いていませんでした。
「どうか成仏して下さい。そして憑いてこないで」と祈りながら慰霊碑の前を通り、その後はずっと小さく九字を切りながら歩きました。
その後2,3日して叔母の家へ行った時、叔母の飼っている猫が私を見て全身をブルブルふるわせながら私を避けて遠回りに歩くのです。
もともと叔母以外にはあまりなついていない猫でしたが、そんな反応をされたのはその時が最初で最後でした。
「あぁ、やっぱり憑いて来てるんだ」と思い、叔母に塩をもらって外に出てお清めをしました。
それ以降は本当に何もなく、叔母の猫もそんな反応をする事はありませんでした。
でも自分はそれ以来その踏切を通った事はありませんし、二度と通らないと固く決めています。
[この怪談は…ここまで……です…]