【怪談祭り2022】プレイバック編~階段~「落ちればいいのに」~(7月17日)[No.026]
階段
投稿者:当麻さん
投稿日:2019年7月30日(火)
十代のときのバイト先の事務所が雑居ビルの2階にありました。
ある日、私が出勤のために階段をあがろうとしたとき、上から松葉杖をついて階段を下りてくる若い男性が見えました。
ビルの持ち主が経営している1階の店舗の人(オーナーの孫?)だなとわかり、「怪我をしているのに危ないなぁ、ぶつからないようにしないと」と、思って階段の端によってあがりました。
ちょうどすれ違うとき、私の耳元で吐き捨てるような女性の声がしました。
「落ちればいいのに」
え?と耳を疑った次の瞬間、「あ〜〜!」とさっきの男性の大きな声がしました。
私が振り返ると男性が階段を転げ落ちたのが見えました。
頭が真っ白になって立ちすくんでいると、1階の店舗の従業員さんが飛んできて、男性に「いやだ、どうしたの!?大丈夫?」と声をかけていました。
私は怖くなって走って逃げてしまいました。誓って私はぶつかってもいないし触れてもいません。
私が端に寄ったので相手の男性は私をよける必要もなかったので、私のせいではありません・・・。
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[この怪談は…ここまで……です…]
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