【怪談祭り2021】みなさんからの投稿~大きな木~「あの木に何かあるのか」~(8月6日)[No.030]
大きな木
投稿者:JASさん
投稿日:8月3日(火)
レオさんこんにちは。再開できたことを大変うれしく思います。色々大変だとは思いますが、応援しています。怪談の季節になりましたね。大したことは無いんですが、一つご紹介したいと思います。
もう10年以上前の話ですが、親戚が山奥の集落で住んでおり、父がそこへお通夜に行って帰って来た時のことです。
帰宅が何時だったかは覚えていませんが、夜なのは間違いありません。
真っ青な顔で帰ってきたのを今でも覚えています。理由を尋ねると、車で運転して帰って来る途中、後ろから運転席をぐいぐい足で押してくる感覚がずっとあり、その山の出入り口の目印である木の所まで来たところでその感覚がスッと無くなったと言っていました。
車には父以外乗っていませんでした。そこからは無我夢中で半時間程運転して帰って来たそうです。顔が青かったのは、恐らく寒気が止まらなかったからでしょう。
私は「亡くなった方がその木のところまで、見送ってくれたってことじゃない?」と言って落ち着かせようとしましたが、耳に入っていないようでした。
別の日に親戚の叔母にその話をしたら、その叔母も「同じような所で急に息苦しくなり、思わず車の窓を開けたら息苦しさが無くなった。そう言えばあの大きな木の辺りで落ち着いたように思う」と言っていました。
あの木に何かあるのか、はたまた亡くなった方が見送ってくれたのかはわかりませんが、その後は特に何もなく過ごせています。
[この怪談は…ここまで……です…]