【地震予知】「ラドン濃度」による地震発生予測~大阪のラドン濃度が警戒ライン超えて観測上最大の上昇~(12月29日)[No.0216]
ラドン濃度と地震の関係について
「ラドン」は、無色で無味無臭の気体。原子番号は86。元素記号はRn。
地震が起こる前には地殻内部に圧力がかかり、部分的に地殻の破壊が起こりますが、その際に地殻内部に閉じ込められていた「ラドン」が大気中に放出されます。
阪神淡路大震災(M7.3)発生前、そして東日本大震災(M9.0)発生前に大気中のラドン濃度に大きな変動が出現していました。
必ずしも地震が起こる前に大気中のラドン濃度が上昇するわけではありませんが、ラドン濃度に変化が起きたら地震に要注意と考えて良いです。
大阪のラドン濃度が警戒ライン超えて観測上最大の上昇(12月29日)
投稿者 :こあらさん
日 時 :2019年12月下旬
場 所 :大阪、広島
コメント:大気中ラドン濃度グラフ集より、前回投稿の続きです。大阪がさらに上昇したようです。下の赤いラインも警戒ラインをだいぶ超えました。
広島もまた規格外へ上昇しました。
次の画像は、2015年からの5年分を圧縮した大阪です。おそらくですが、大阪のラドン濃度の計測は2015年の半ばから開始されているようで、今回が観測上最大の上昇のようです。
4枚目の画像は同様に2015年からの5年分を圧縮した広島です。
3枚目と4枚目は100km以内にM5以上の表示設定をしました。このサイトの中では広島が1番平均が高いので、参考になるかわかりません。
数ヶ月前ほどから大阪のラドン濃度が警戒レベルを超えることがあり、先月にも警戒レベルにまで達していましたが、今回は警戒レベルを大きく超えていることが確認できます。
こあらさんが用意してくれた5年分のグラフを見ると、今回はかつてないレベルでラドン濃度が上昇していることがよく分かります。
それと、昨年(2018年)の期間を見てみると、昨年6月に発生した「大阪北部地震(M6.1 震度6弱)」の前は注意レベルを超えていて、地震後にはガクっとラドン濃度が下降していることが分かります。
ラドン濃度は上昇したり下降したりを繰り返していますが、昨年6月以降に急劇な変化が起きているので、大阪北部地震が関係していると思われます。
話を現在に戻すと、観測史上最大の上昇を見せているので、大阪周辺の地殻内部で異変が起きていることは間違いなさそうです。
次に広島のラドン濃度ですが、グラフにおさまらないほどに上昇をしていることが確認できます。
広島では度々このように異常な上昇が観測されており、過去5年間のグラフを見ると、この3年間で8回ほど今回と同レベルの上昇が起きていたことが分かります。
ただ、今回はこれまでとは違う状況にあると言えます。
それは、広島に面し、※中央構造線沿いに位置している瀬戸内海中部で、これまでには見られなかったほどの回数の地震が起きているからです。
※中央構造線とは、九州から関東まで続く長大な断層のこと。
5年間の地震発生回数(有感地震)を見てみると、2015年が0回、2016年が1回、2017年が2回、2018年も2回、そして今年2019年は10回の地震が起きています。
しかも、今年に起きた10回の地震は、11月8日~12月27日までに発生しているので、わずか1ヶ月半ほどの間に10回もの地震が起きていることになります。
これは明らかに異常な状況で、他エリアの中央構造線沿いでも地震が続いていることから、中央構造線が動き出す前兆という可能性があります。
地震の急増に加え、阪神淡路大震災や東日本大震災の前にも大気中のラドン濃度に大きな変動が観測されていたので、広島で繰り返し観測されているラドン濃度の異常な上昇は非常に気がかりな現象であると言えます。
引き続き、各データを注視していきます。
[このページはここまで ですっ!]