【怪談祭り2019】みなさんからの投稿～「誰か歩いてたやんな？」～(8月6日)[No.0024]

日本海蟹旅行でのことです。

旅館には早めに到着し、平日で部屋も空いているのでと旅館のご厚意で広いお部屋に変更してくれました。

温泉に入り蟹を堪能し又温泉に入り戻ってくると、お布団が敷かれてあり床の間におにぎりが置かれてありました。

部屋に入った瞬間「こんなに広かったっけ」と言葉を交わし、もう寝ようと布団の中でおしゃべりしながらいつの間にか眠ってしまいました。

ゴソゴソ聞こえ目が覚め、友人がトイレに立ったのかと思いました。

畳を歩いているのがわかりましたが、トイレ側で寝ている友人がわざわざ私の方へ歩いてくるって。

床の間のおにぎり食べるとか？と思っていると、丁度頭上に来た時畳が沈み込むのがわかりました。

大きい足の感じ、男の人…そして頭上をゆっくり行ったり来たり。

友人を怖がらせたくなくて目をつむったままでいると、小さい声で友人が「起きてる？」と。

「電気つけようか？」と聞くと「うん」と大きな声で返事が返ってきました。

「誰か歩いてたやんな？」と友人。

「歩いてた。男の人。多分60歳以上人。」というと、「見たん？」と聞かれ「イメージ入ってきた。」と伝えました。

それからは気配も消えたので電気を付けて眠りましたが、恐怖体験初の友人は一睡も出来ず横で寝ている私にイラッときたそうです(笑)

数年後、たその旅館に泊まった際に仲居さんに伺った所、その部屋は店主のお気に入りの部屋で、その年頃は亡くなって間もない頃だったからご挨拶に伺ったのかも〜との事でした。