[前兆現象]西オーストラリアの海岸にクジラが大量に座礁~ニュージーランドの法則も紹介~
西オーストラリアの海岸にクジラが大量に座礁
大量のクジラが3月23日早朝、西オーストラリア州南西部のハメリン・ベイの海岸に打ち上げられて死亡した。
座礁したのはコビレゴンドウで、地元の漁師が発見したときには130頭が死んでいた。
獣医師や地元のボランティアが生き残った15頭を海に帰そうとしているが、岸に戻って来るのもいて思うように救助作業がはかどらない。
クジラの死を嗅ぎつけたサメが岸に近づいていることから、地元住民には海に近づかないよう警告が出されている。
生き残った15頭が一刻も早く海に戻れることを願うばかりです。
今回のような動物の異常行動は、大地震の前兆である可能性があり、※宏観異常現象(こうかんいじょうげんしょう)の一つと言われています。
※地震雲や発光などの気象現象、動物の異常行動、植物の異変、テレビにノイズが入るといった電子機器異常などの大地震前兆現象のこと。
これまでにも、2011年2月22日にニュージーランドのクライストチャーチで発生したカンタベリー地震(M6.1)の2日前に、クジラ107頭が浜辺に打ち上げられています。
また、同じ年の2011年3月11日に発生した東日本大震災(M9.0)の1週間前には茨城県の海岸にイルカ50頭あまりが打ち上げられていました。
なぜ大地震前にクジラやイルカが座礁するのか?
地震は地殻が変動することによって発生しますが、震源の地殻が圧縮されると電磁波が発生して磁場が狂い、「クジラやイルカの方向感覚に影響を与えている」という説があります。
ほかにも、大地震前に海底で発生する微弱な振動を感知して、その場から逃げ惑い、結果的に座礁してしまっている可能性もあるようです。
巨大地震が発生する前にはクジラやイルカを含め、動物の異常行動が見られることが多いですが、自然現象としても前兆は現れており、いわゆる地震雲の出現においても地殻変動によって発生した電磁波による影響という説が有力です。
ニュージーランドの法則
今回、クジラが座礁したのはオーストラリア西部の海岸ですが、ご存知のようにオーストラリアのお隣にはニュージーランドがあり、このニュージーランドで大地震が発生すると、間もなくして日本でも大きな地震が発生するという「ニュージーランドの法則」が存在しているのです。
2009年7月15日……ニュージーランドでM7.8の地震が発生
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2009年8月11日……M6.5の駿河湾地震が発生
2010年9月4日……クライストチャーチでM7.0の地震が発生
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2010年9月29日……福島県でM5.8の地震が発生
2011年2月22日……クライストチャーチでM6.1の地震が発生
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2011年3月11日……M9.0の東日本大震災が発生
2011年6月13日……ニュージーランドでM6.0の地震が発生
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2011年6月23日……岩手県沖でM6.7の地震が発生
2011年7月7日……ニュージーランド沖でM7.8の地震が発生
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2011年7月10日……三陸沖でM7.3の地震が発生
2011年11月18日……ニュージーランド北島沖でM6.0の地震が発生
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2011年11月24日……浦河沖でM6.1の地震が発生
2011年12月23日……クライストチャーチでのM5.8の地震が発生
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2012年1月1日……鳥島近海でM7.0の地震が発生
2013年6月15日……ニュージーランドでM6.0の地震が発生
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2013年8月4日……宮城県沖でM6.0の地震が発生
2014年1月20日……ニュージーランドでM6.1の地震が発生
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2014年3月3日……沖縄本島北西沖でM6.4の地震が発生
2015年9月8日……ニュージーランドでM5.6の地震が発生
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2015年11月14日……薩摩半島沖でM7.0の地震が発生
2016年2月15日……クライストチャーチでM5.7の地震が発生
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2016年4月14日……M6.5の熊本地震が発生(2日後にM7.3の地震が発生)
2016年9月2日……ニュージーランド北島沖でM7.1の地震が発生
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2016年10月21日……鳥取県中部でM6.6の地震が発生
2016年11月13日……ニュージーランド南島でM7.8の地震が発生
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2016年11月22日……福島県沖でM7.4の地震が発生(津波警報も発令)
今回のクジラ座礁が大地震の前兆かどうかは注視していく必要がありますが、オーストラリア周辺で大地震が発生した場合は「ニュージーランドの法則」が発動する可能性が考えられます。
現在、日本列島における地震活動は非常に活発化しており、要警戒時期に突入していますが、もしこの状況にニュージーランドの法則も加わるとより一層警戒レベルを上げなければならない段階に突入することになりそうです。