[核なき世界へ]ローマ法王庁が「焼き場に立つ少年」の写真入りカードを配布
ローマ法王、長崎原爆後の写真「焼き場に立つ少年」配布
カトリック教会のローマ法王庁(バチカン)が昨年末、教会関係者に向け、1945年に原爆投下を受けた後の長崎で撮影された写真入りのカードを配布した。
フランシスコ法王が配布するよう命じたもので、教会関係者によると、法王が年末にカードを配布するのは異例。
「核なき世界」を訴えてきた法王が出した強いメッセージと受け止められている。
カードには、米国の従軍カメラマン故ジョー・オダネル氏が45年に撮影した「焼き場に立つ少年」が印刷されている。法王はこの写真に「戦争の結果」とするメッセージと自身のサインを添えた。
法王はカードに「亡くなった弟を背負い、火葬の順番を待つ少年。少年の悲しみは、かみしめて血のにじんだ唇に表れている」と、スペイン語の説明も加えた。
法王は昨年11月に核軍縮をテーマにしたシンポジウムの参加者に「核兵器は人類の平和と共存しない」と述べるなど、核廃絶を求めるメッセージを全世界に投げかけている。
今から72年と5ヵ月前に長崎県長崎市に原子爆弾が投下され、7万人以上の方が亡くなりました。
おそらく、この写真の少年に背負われている幼子は原爆による犠牲者の一人だと思われます。
現在、朝鮮半島での全面戦争勃発が懸念されていますが、ひと度戦争が始まれば核兵器も使用され、再び数多くの犠牲者が出てしまうことは想像に難くありません。
「核なき世界」を目指すことは素晴らしいですが、核兵器でなく通常の兵器や化学兵器などでも多くの犠牲者が出ます。
世界では日々、内戦やテロなどによって多くの犠牲者が出ており、この写真のように幼い子供たちも犠牲になっています。
「核なき世界」「兵器なき世界」「戦争なき世界」が実現して、真に平和な世界になることを心から願っています。