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[オーパーツ]リュクルゴスの聖杯~応用された最新光学~

ライター春菊こばんさん
編  集:レオ

前書き~カメラの進化~

カシオ デジタルカメラ QV-10の画像

カシオ QV-10[画像:THE VERGEより]

私が「オーパーツ」なる言葉を最初に耳にしたのは、かれこれ20年ほど前。

当時は携帯電話も一部のビジネスマンのみが使っていた程度で、インターネットといったら好奇心旺盛なマニアックな民が、ニフティーサーブのパソコン通信を利用していたくらいでした。

もちろんmacbookは存在していたけど、1台100万円ほどの値段だったと思います。今では、その10分の1程度の価格で買えますね。

「オーパーツ」の存在を教えてくれた知人宅では、遊びに来ていた脳波の探求者(趣味で脳の研究をしていた)が試供品として入手したという「デジタルカメラ」なる機器を玩具を持参し、「スゲーだろ!」と、10秒くらいかけてウルトラマンのテレポーテーションのようにジワジワと画面下から表示されるデジタル画像を、ジッと黙って見入っていたを昨日のことのように憶えています。

※今思うと、これが民生デジカメ1号機となったカシオ QV-10(1995年発売、25万画素数)だったようです。

案外イラチな私は、内心「こんなものホントに売れる?」とチョット小バカにしていました。

それが今や、小型PCと化したスマートフォンに標準搭載されて、サクッと4K動画(約800万画素)も撮れて当たり前の世界になっています。

わずか20数年前の話しですヨ。自分的には100年分くらいの進化を遂げている感じがします。あくまでも体感ですが…

で、デジカメの何が画期的だったかというと、撮影した画像をその場で確認できて、いらないなら
すぐ削除出来てしまうこと…。

「何を当たり前の事を!」と思われた方、当時の写真というものは、フィルムなるものをカメラから取り出して写真屋さんに持ち込んで、数日後に受け取りに行って、ピンボケだったとかブレてたとかが初めて分かる、非常にテマ暇がかかるデバイス&メディアだったのです…。

 

CCDと液晶の誕生

CCDセンサーの画像

今は当たり前のデジカメが登場するまでの100年くらいの間に、デジカメの出現を可能とした技術が2つあります。

一つはCCDセンサー。カメラに入ってきた光と色を、デジタル信号に変換してくれるものです。

そしてもう一つが、液晶画面。変換された信号を画像として表示してくれるお馴染みのモノですね。

液晶には、電圧を加えると配列が変わるという特性があります。

偏光フィルターとガラス板にサンドイッチされた液晶の片側から光を当て、電圧をON/OFFすると米粒のような形をした液晶が垂直に立ったり横たわったりする事で、光を透過させたり遮光したりするんですね。

ここにカラーフィルターを重ねる事で、様々な色の光が透過されて「画像」を表示することが可能となりました。

液晶の米粒(液晶分子)は直径が0.4nm(ナノメートル)、長さが2nm程度の細長い有機分子でして、大きさの単位がナノとなった時点で「もう信じられないくらい小さい!」としか想像できないのではないでしょうか。

よく言われる例えですが、「1ミリを野球場の大きさとすると、1ナノはマウンドの砂つぶ」になるそうです…。

スゲーちっこいですね!

さてさて、いよいよここからが本題です(前振り長ッ)

 

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リュクルゴスの聖杯~奇跡のグラス~

リュクルゴスの聖杯の画像

リュクルゴスの聖杯[画像:tocanaより]

世界各地に点在する〝オーパーツ〟の一つにリュクルゴスの聖杯と呼ばれるグラスがあります。英語では「Lycurgus Cup」となります。

オーパーツとは「out of place artifacts」の略語で「ooparts」と表記します。

日本語に訳すと「場違いな工芸品」という意味で、人工物が出土した場所や作製された年代から、考古学的に見て「ありえない物」と位置づけられている人工物です。

リュクルゴスの聖杯は現在、大英博物館に所蔵されていますが、1950年代まではあのロスチャイルド家が所有していたようです。

 

聖杯の特徴

リュクルゴスの聖杯

色が変わる[画像:Youtubeより]

この聖杯の最大の特徴は「光をあてると角度によって色が変わる」と言うものです。

そこだけ聞くと、なんか夏祭りの夜店で当てた玩具のような安っぽさ感が漂いますが、いかんせん
この聖杯グラスが作られたのは今から1600年ほど前です。

紀元295年~325年、ローマ帝国時代です!中国でいえば三国志の時代が終わったあたりで、日本は古墳時代です。

まずガラスの製造法ですが、みなさんもテレビなどで観た事があるかと思いますが、鉄パイプの先に溶かしたガラスを水飴のように巻き取り、息を吹き込んで風船のようにふくらませて成型する「吹きガラス技法」は、この時代、ローマ帝国で発明されたものだそうです。

当時はガラスコップそのものが時代の最先端だった訳ですね。

さらに色が変わる!なぜ色が変わるのか?

種明かしするとガラスの中に「金と銀のナノ粒子が含まれている」というのがミソです。

当然ですが、ナノレベルの粒子は電子顕微鏡がないと観測すら出来ません。

そもそもステンドグラスの色は、金の粒子をガラスに混ぜ合わせて作られており(出現はもう少し後、9世紀になってからですが)、錬金術が紀元前のエジプトで発明されていることからも、この時代に〝色ガラス〟が存在していたとしても、そこまで不思議はないと思います。

 

ありえない技術~コントロールされたナノ粒子~

しかし、このリュクルゴスの聖杯がオーパーツと言われる所以は、「現代の技術を用いても再現が容易ではない、コントロールされたナノ粒子の配分による変化する色ガラス」だからです。

この微細な粒子に光が当たると、粒子表面の電子が波長の短い青や緑を吸収し、反射した赤だけがガラスを透過して深いルビー色となったり、観察者の角度によっては遮光され、艶やかな翡翠(ひすい)色に変化したりするのです。

これは、均一な粒径50ナノのコロイド金粒子と銀粒子がある一定の比率で混在しているという、この時代では考えられない奇跡の条件が揃ったからなのです。

色の変化の発見は偶然からだったからかも知れませんが、「聖杯」というカタチとなったという事は、試作品も含め複数作られたであろう事は容易に想像できます。

表面にはギリシャ神話のレリーフまで施された作品が、1600年の時を超えて現代まで存在し続けているという事実は、はたして偶然でしょうか。

先人は、どのようにして均一なナノ粒子を作り出せたのか?

先人はなぜ、ガラスに「金」と「銀」を配合しようと思い立ったのか?

先人は目に見えない粒子の分量を、どうやって取り扱ったのか?

疑問がつきる事はありません。

 

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最先端技術への応用

センサーの画像

ナノ技術が使われていたという事実が明らかになったのは1990年代になってからですが、2013年にアメリカはイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究者達によって、画期的な光学センサーの発表がなされました。

なんとそれは、「リュクルゴスの聖杯をヒントに研究した成果」だというのです!

観察者の位置によって物体の色が変わるという「聖杯」の特性を応用して、DNAや病原体、薬物、必須アミノ酸などの測定を、既存のセンサーよりズバ抜けた高感度で検出する事に成功したそうです。

その続報が今年2017年6月、光学学会の月刊ニュースマガジンである「Optics&Photonics News」に報告されていました。

実現化した新たなセンサーの名称は、多層ナノリュクルゴス・カップ・アレイ(ML-nanoLCA)と命名されました。

溶液中の生体分子を検出するこのセンサーは、癌の診断判定に関わる糖タンパク質の検出を、既存の検出システムより検出限界を2桁上まわる数値で実現したのです。

さらに、光源をレーザーからLEDに変え、感度の高い分光器ではなく受光素子としたため、デバイスのフットプリントとコストを削減し、ポイントオブケアの診断や恵まれない環境下での使用にも適したものとなったのです。

どうでしょう!1600年前の叡智を参考として、未来への進化をスキップさせる。

果してオーパーツは古代人の知恵なのでしょうか?

はたまた、未来からの技術なのでしょうか?

かつて、とある劇作家がこんな言葉を残しました。

過去はいつも新しく、未来は不思議に懐かしい」と…

 

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